支援活動

カンボジアは30年近く続いた内戦を終え、復興に向かっていますが、教育分野の復興は、まだまだ遅れています。ポルポト政権時代に9割にのぼる教員が殺害され、教育施設も破壊されました。現在ではカンボジア政府を初め、世界各地のNGO団体によって教育支援活動が実施されていますが、その多くが学校建設などのハード面重視になっています。子どもたちへの情操教育や基礎的な識字教育、教師の質的改善などのソフト面に関しては、ほとんど支援が行き渡っておらず、絵本はもとより本自体が非常に不足しているため、多くの子どもたちが字の読み書きができないまま学校へ入学し、その結果、授業についていけず途中退学してしまう子どもが非常に多く存在しています。

また、貧困により子どもたちが家事や労働の担い手とて働かされるために、学校へ通うことができない、家庭の事情から学校へ通うことができないなど、様々な理由から子どもたちの教育機会が奪われてしまっており、教育を受ける権利が行使されていないのが現状です。
カンボジアの将来を担う子どもたちへの教育レベルの向上は、カンボジアにとって必要不可欠な問題であり、また、カンボジア復興のためにも大きな意義があります。

そこで、NERCは現在、カンボジア復興のために5つの活動を行っています。

①カンボジアでの移動図書館
カンボジアの農村部においてカンボジア人スタッフ主導のもと、絵本を使用した移動図書館活動を実施し、子どもたちの情操教育を行うとともに、識字率向上を目指して活動しています。

②絵本・紙芝居の制作
学生団体と協力して絵本や紙芝居を自主制作しています。すべての絵本や紙芝居はクメール語(カンボジア語)・日本語・英語の3カ国語に翻訳されています

③スタディツアー
活動を行っているプロジェクトサイトを中心としたスタディツアーを年2回、春と夏に開催しています。

④国際協力研究誌NERC JOURNALの発行
NERCの活動の1つである「研究活動」を冊子にしたものを発行しています。

⑤語学教室
小学生・中学生を対象として英語と日本語の教室を実施している。英語教室は月曜日から金曜日までの週5日間、日本語教室は水曜日と金曜日の週2日間としている。